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今回からは 「不動産売買契約」 についてお話します。
売買契約は相手(売主)がいますので、自分の勝手な都合で 「やめます」 とは言えません。
それほど売買契約は重要なのことなのです。では、そもそも不動産の 「
売買契約
」 とはどのようなものなのでしょうか?
◆1.売買契約とは
売買契約とは、「売りますよ
」 と 「買いますよ」 というお互いの約束です。民法ではこの 「売ります」 「買います」 というお互いの意思が一致した時点で売買契約が成り立つと言われています。
「売ります、買います」 による売買契約の成立によって、売主は 「売買の目的となる不動産」 を買主に引き渡す義務を負い、買主は 「売買代金」 を売主に支払う義務を負います。
別の言い方をすれば、売主は 「売買の目的となる不動産」 を買主に引き渡す代わりに、買主から 「売買代金」をもらう権利を取得し、買主は売主に 「売買代金」 を支払う代わりに「売買の目的となる不動産」を引き渡してもらう権利を取得します。
◆2.売買契約書とは
売買契約書
とは「売ります」 「買います」 という約束ごとを書面にしたものです。口約束でも契約は成立しますが、後で 「言った、言わない」 ともめごとになったり 「やっぱりやめた」 とどちらかが言った場合は思わぬ損害を蒙ることにもなりかねません。そのために約束ごとを書面に残す。これが売買契約書の基本的な意味です。
このようなトラブルを未然に防ぐために、売買契約書には 「いくらで売ります」 「いくらで買います」 「いつ引き渡します」 の他に 「買うのをやめたらどうするのか」 「売るのをやめたらどうするのか」 ということも盛り込まれています。世の中、約束しても何らかの事情で約束が守られないことはたくさんあります。売買契約書では自分が万が一約束を守れなかった場合、相手が万が一、約束を守らなかった場合、どうするのかということが非常に重要なポイントとなります。
◆3.日本と海外の契約に対する意識の違い
日本の場合は 「トラブルは極力避けよう、何とか話し合いでうまく済ませよう」 という国民性から、売買契約は 「約束をしたのだからよっぽどのことがない限り破られることはない」 という前提に立っているので 「どのような場合に約束違反になるのか」 また 「約束違反した場合はどのような対応をとるのか」 ということが比較的あいまいであり、最低限の約束ごとのみで、それ以外は 「話し合いましょう」 という契約書が多く見受けられます。また、約束を破っても約束違反者を徹底的に追及することを遠慮する傾向があります。
したがって当事者の意識もトラブルをあまり想定していませんので、売買契約書の調印も一種のセレモニーのようになってしまいます。
欧米の場合、歴史的に常に争いごとが多かったということが起因するかどうかわかりませんが 「トラブルはあって当然、約束は破られて当然」 ということが前提なので、ありとあらゆることを想定し、お互いの約束を細かいところまで文章にして 「これは約束違反」 「この約束を破った場合は…」 という項目がたくさん盛り込まれています。
日本の契約のように契約書に書いていないことが起きたら 「話し合いましょう」 ということはほとんどありません。従って契約書そのものも何ページにもわたっています。日本人がこの契約書をみたら 「そんなに私のことを信用していないの?」 と嫌な気持ちになることでしょう。
このように欧米型がいいかどうかは分かりませんが、自分が無用な損害を蒙ったり、いやな思いをしないよう、売買契約の知識を身につけましょう。
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