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今回は「資産価値と閑静な住宅地」について考えてみましょう。
◆1.閑静な住宅街とは?
「良い環境」の条件の一つに「閑静な住宅地」というのがあります。抽象的な言葉ですが、どのような環境を「閑静な住宅地」というのでしょうか?みなさんは下の絵を見て図1と図2のどちらが「閑静な住宅地」だと思いますか?
多くの人は図1だと考えるはずです。ではなぜ「閑静な住宅地」だと思いましたか?簡単に言うとその理由は、以下の2つではないでしょうか?
(1)
家と家の間隔が広い
(2)
空が広い

◆2.都市計画と「閑静な住宅地」の関係
「閑静な住宅地」に共通して言えることは「家と家の間隔が広い」「空が広い」とお話しましたが、実はこれも都市計画の用途地域と密接な関係があります。

1)家と家の間隔が広い (建ぺい率
「家と家との隙間」は建築基準法の「建ぺい率」と密接な関係があります。建ぺい率とは 建築面積の敷地面積に対する割合のことです。つまりその敷地に対してどれくらいの規模の建物が建てられるか、また、逆にどれくらいの空地を確保しなければならないか、という割合のことであり用途地域ごとに制限されています。

建ぺい率イメージ


※軒が建物の壁面より一定以上出ると建築面積に算入されることがあります。

例えば敷地200uで建ぺい率が60%の場合は120uの範囲内で建物が建築可能です。(200u×60%)残り80uは空地にしなければなりません。この「建ぺい率」が低ければ低いほど“家と家の間隔”が広くなります。


2)空が広い(容積率
「空が広い」というのは、建築基準法の「容積率」と密接な関係があります。容積率とは建物の延床面積の敷地面積に対する割合のことです。つまり、その敷地に対してどれくらいの規模(床面積)の建物が建てられるか、という割合の事で建ぺい率と同じく用途地域ごとに制限されています。

容積率イメージ

例えば敷地面積が200uで容積率が150%の場合は延床面積すなわち1階2階の床面積の合計で300u (200u×150%=300u)まで建てることが可能です。例えば、1階床面積150u、2階床面積150uの建物が建築可能となります。この「容積率」が低ければ低いほど“空が広く”なります。

このように、用途地域によって建物のボリュームが制限されていますので、欲しい物件の地域の建ぺい率、容積率がどれくらいかによって、ある程度「閑静な住宅地」の度合いを予測することが可能です。(もちろん現地確認が一番ですが)
●<参考>用途地域別 建ぺい率・容積率一覧表
建ぺい率
容積率
30%、40%、50%、60%のち
都市計画で定める割合
50、60、80、100、150、200%のうち、
都市計画で定める割合
30%、40%、50%、60%のうち
都市計画で定める割合
50、60、80、100、150、200%のうち、
都市計画で定める割合
30%、40%、50%、60%のうち
都市計画で定める割合
100、150、200、300% のうち、
都市計画で定める割合
30%、40%、50%、60%のうち
都市計画で定める割合
100、150、200、300%のうち、
都市計画で定める割合
60%
200、300、400%のうち、
都市計画で定める割合
60%
200、300、400%のうち、
都市計画で定める割合
60%
200、300、400%のうち、
都市計画で定める割合
80%
200、300、400%のうち、
都市計画で定める割合
80%
200、300、400、500、600、700、 800、900、1,000%のうち、
都市計画で定める割合
60%
200、300、400%のうち、
都市計画で定める割合
60%
200、300、400%のうち、
都市計画で定める割合
30%、40%、50%、60%のうち
都市計画で定める割合
200、300、400%のうち、
都市計画で定める割合
用途地域の指定のない区域
30%、40%、50%、60%、70%のうち特定行政庁が
都市計画審議会の議を経て
定める割合
50、80、100、200、300、400%のうち
特定行政庁が都市計画審議会の議を経て
定める割合

*個別の建ぺい率、容積率については、市区町村役場の都市計画課で確認可能です。

◆3.用途地域と「閑静な住宅地」の関係
そのほか、建築基準法の規制等により建物の高さなど用途地域別に規制しています。都市計画(用途地域)から閑静な住環境を計る目安は概ね以下のようになります。前回の「日当たり」とともに参照してください。日本の高級住宅地のほとんどは第一種低層住居専用地域です。
以上のように、都市計画(用途地域)から、その地域の環境をある程度、予測することが可能です。しかし、一概にこれだけで「良い環境」、「資産価値があまり落ちない環境」とは言えません。