滌除は抵当不動産の買受人が相当と考える不動産の評価額分の支払を抵当権者に申出し、その承諾を得て抵当権を消滅させることができる制度です。ここで買受人から提供される金額を抵当権者は了承する必要はありませんが、了承しない場合、抵当権者は申出を受けてから1ヵ月以内に申出人に対して増価競売の請求をして、更に1週間以内に増価競売の申立てをしなければならず、これをしないと申し出金額を承諾したことになって、申し出金額の支払で抵当権は消滅してしまいます。また、申し出を拒否して増価競売した結果、申し出金額より1割以上高い金額で競落する者がいない場合は、抵当権者自らが申し出金額より1割高い金額でその不動産を買い受けなければなりませんでした。
しかし、増価競売を申し立てたり、不動産の買い取り義務などが課されることは、抵当権者にとっては大きな負担となるので、滌除が抵当権を妨害する手段として利用されることが多くありました。 |