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「即決和解」 について
私が所有しているマンションの借主が賃料の不払いを続けていたため、このたび借主と話をして、2ヶ月以内に借主が建物から退去する内容の合意を借主からとりつけました。2ヶ月を経過した時点で借主が退去していない場合、すぐに退去の手続を取れるようにしておきたいのですが、どうしたら良いでしょうか?



簡易裁判所にて即決和解の申し立てをすることにより、万が一、明け渡しが行なわれなかったとしても、強制的に明け渡しが可能となります。

1.合意書を作成する
借主との間で、退去の合意ができているということですから、借主との間で合意内容についての合意書を作成しておくことが考えられます。しかし、その合意書だけでは借主が2ヶ月以内に退去することを約束した証拠にはなっても、その合意書の内容を借主が守らないからといって、すぐに強制的な手続を取ることはできません。



2.明け渡し訴訟を提起する
裁判所に強制的な手続を取ってもらうには、裁判所等の公的な機関が強制的な手続をとっても構いませんとお墨付きを与えた書類(これを債務名義といいます)が必要です。債務名義の典型的なものとしては裁判所の出す判決がこれにあたります。したがって、あなたの場合借主が2ヶ月経過しても退去しなかった場合は、裁判所に建物の明け渡しの訴えを起こして裁判所から判決をもらい、その判決に基づいて強制的な手続をすることができます。しかし、裁判には時間がかかるため2ヶ月経過時点で借主が退去していなかったとしても、すぐに借主を退去させることはできません。

そこで借主の約束違反があった場合すぐに強制的な手続を取るためには、約束違反が起きる前に判決と同様の強制力ある書面(前述した債務名義)を作成しておく必要があります。通常は、この判決と同様の効力がある書面として公正証書を作成しておくことが行われていますが、公正証書は金銭等の支払にしか強制力がないとされており、建物の明け渡しについて公正証書を作成しても、明け渡しについては執行力を持ちません。

3.即決和解の申し立てをする
本件のように建物の明け渡しについて執行力を持たせるためには、簡易裁判所に対して即決和解の申立をしておく必要があります。即決和解とは、当事者双方が決められた日に簡易裁判所に出かけ、裁判所において和解をする手続をすることをいい、和解が成立すると、和解調書が作成されます。借主が約束の日までに明け渡しをしなかった場合はこれを債務名義として強制執行をすることができます。

即決和解を行う上での注意点をいくつか挙げると、申立は法律上口頭でもできることになっていますが実務上申立は書面でなし、相手方との和解内容を申立と同時に提出しておきます。また、当事者の一方が裁判所の定めた日に来ないと和解が成立しないことになります。したがって、即決和解の申立をするに際しては、和解内容(合意した内容)について事前に十分協議、了解を取った上で、相手方が必ず裁判所に来るように確認しておく必要があります。


 

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